2003年のデビュー作「NA’U ‘OE」でナホク賞3部門独占。ダンサーには「カ・ヒナノ・オ・プナ」がよく踊られ、人気のカイナニさん。残念ながら、このCDは現在廃盤状態にあるようですが、8年ぶりのこの夏、新作を出しました。
カウアイ島で生まれた彼女のよさは、テンポ。のんびりと、ゆるゆるっとしたリズムに乗せて、テレサ・ブライトに少しだけメリハリつけたようなソフトな声でハワイの大自然を歌い上げます。どの曲にも、遥か沖の方角から入ってくるふわっとした風が吹いていたり、きつ過ぎることのないやわらかな日差しが降り注いでいたり、聴いているこちらが、たとえどんな厳しい状況であっても、包み込んでくれるような優しさに溢れています。
ほとんどの曲がオリジナルであるというのも驚きです。ハワイアンのトラディショナルに敬意を払いつつ、自分の生きている「今」という時代を十分に反映させた曲がとにかく素晴らしいです。
曲をさらに魅力的に聴かせているスタッフは、プロデュースのショーン・K・ピメンタール。「ナー・パラパライ」のプロデュースで、一躍有名になったこの人のすごいところは、どのCDも決して同じ様な音にすることがないように、相手によってサウンドを変えることが出来ること。
カイナニの今回のCDでは、輝くような生ギターの音を前面に出して、清涼感と独特のテンポを与えながら、曲によってアーロン・J・サラにジャジーなピアノ弾かせてみたりと、数え切れない素敵な仕掛けが施されています。
僕は今年聴いたすべてのハワイアンでこれが一番気に入っています! どうぞ、聴いてみてください。もし悩みがある人いたら、結構なレベルまで回復できるはずです。2010年の夏は本番です。なるべく外に出て、忘れられない夏にしたいものです。ほんとに。